24/7~キミを想う~【完結】
「……付いてこないでよ。警察呼ぶわよ?」


「いや、だって僕の家もこっちだから」


本屋を出た後もユーヤは金魚のフンのようにあたしの後に付いてきた。


「あんたさ、あたしに馬鹿にされてムカつかないの?」


「全然ムカつきませんよ」


ユーヤは涼しい顔でそう言うと、チャンスとばかりにあたしの隣に移動した。


「あんたはモテるみたいだしあたしなんかに関わらないほうがいいって」


「何でですか?」


「あたしみたいに冷たい女と一緒にいても楽しくないでしょ?」


「僕は楽しいですよ。それに先輩は冷たい人なんかじゃないです」


ユーヤは首を傾げ不思議そうにそう言った。

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