24/7~キミを想う~【完結】

「結局あたしの家まで付いてきたじゃない。あんたの家はどこにあるのよ?」


ユーヤは「もうすぐ僕の家です」そう言ってずっとあたしに付いてきた。


もっと前に追い払うことは簡単だったのにあたしは何のアクションも起さなかった。


「僕の家の話はいいじゃないですか。それより先輩、夜は極力一人で出歩かないほうがいいですよ?最近物騒だし」


「分かってるわよ。今日はたまたま少し遅くなっただけ」


「そうだったんですね。余計なこと言ってすいません。あ、そうだ。これ僕の連絡先です」


そう言うとユーヤは鞄の中から取り出したメモ帳にスラスラと文字を書いてあたしに手渡した。


「先輩の連絡先は聞きません。何かあったら僕に連絡してください」


「連絡することはないと思うけど」


「それでもいいです。それじゃ、また明日学校で」


ユーヤはヒラヒラと手を振ると、くるりとあたしに背を向けて元来た道を引き返した。

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