24/7~キミを想う~【完結】
「馬鹿みたいに優しいんだから」


ユーヤは最初からあたしを家まで送るつもりだったんだろう。


でもそう口に出せばあたしが拒否することを知っていた。


「ユーヤごめんね」


もっと優しくしてあげればいいのかもしれない。


一度だけでも一緒に下校してあげればいいのかもしれない。


でも、あたしには陽がいる。


変に優しくして期待を持たせ、純粋なユーヤを傷付けることだけはしたくない。

あたしはユーヤの背中が闇に隠れていくのを確認し、そっと家の扉に手を伸ばした。

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