24/7~キミを想う~【完結】

「顔色悪いですよ。あの男と何かあったんですか?」

茶色く澄んだユーヤの瞳に見つめられると全てを見透かされてしまいそうで。


「離して。急いでるって言ってるのが聞こえないわけ?しつこいのよ」


あたしはユーヤの手をパッと振り払い鞄を肩にかけた。


「先輩!何かあったら僕に連絡してください!いつでも大丈夫ですから!」


ユーヤは本当に馬鹿だ。


こんなに冷たくあしらっても、ユーヤはあたしから決して離れていこうとはしない。


背中にぶつかるユーヤの声に返事を返すことなくあたしは教室から飛び出した。
< 32 / 439 >

この作品をシェア

pagetop