24/7~キミを想う~【完結】
「お母さん、話がある」
階段を降り部屋に向かうと、あたしはすぐさまリビングのソファに座っていた母に声を掛けた。
「話って何かしら?」
「あたし、やっぱりこっちに残るから」
ユーヤへの想いを残したまま九州に行くことなんてできない。
もう後悔したくない。
ユーヤの腕を振り払った時の後悔はきっと一生忘れない。
「……そう。アリサはそう言うと思っていたわ。進路は決めたの?」
「週明け進路相談があるから、先生と話し合ってみる」
「分かったわ。お母さんは少しだけ寂しいけど……頑張るのよ?」
「うん!」
母に背中を押され決心の固まったあたしは大きく頷いた。