24/7~キミを想う~【完結】
あたしはまたユーヤを傷付けてしまったんだろうか。
心配になり顔を上げようとしてもユーヤの腕がそれを認めてはくれない。
あたしに泣き顔を見せまいと必死で抵抗しているようだ。
最後に見たかったユーヤの笑顔は、結局見ることが出来なかった。
その代わりにあたしはユーヤの温もりを感じた。
この温もりを覚えている限り、あたしは頑張れる。
傍にいられなくても。
あたしはその温もりがあれば生きていける。
「……突然、すいません」
体を解放された時に見たユーヤの表情は、弱々しくて。
でも拳を握る手には力がこもっていた気がした。