24/7~キミを想う~【完結】
「どうして……?何であたしのために陽にお金なんて払ったの?」
ずっと黙りこんでいたユーヤに近付き、両腕を掴んで顔を覗き込む。
するとユーヤは優しく……
そしてどこか力なく微笑んだ。
「僕が先輩を守るって言ったでしょ?どんな形であれ、僕は先輩を守りたいと思いました。先輩を傷付けたとしても」
ユーヤの言葉に以前の記憶が蘇る。
「だからこそ、言えなかった……。言ってしまえば僕は先輩を守れなくなる」
「……何で……何でそこまで……」
目頭が熱くなり、頬に涙が伝う。
ユーヤがバイトを始めたのは、陽にお金を払うため?
以前より痩せて顔色が優れないのは、あたしを守るため?
どうして。
どうしてこんなあたしの為に……