24/7~キミを想う~【完結】
「緊急手術を行います」
救急車で病院に搬送されたユーヤはタンカに乗せられたまま手術室に吸い込まれていった。
ドラマで見るような緊迫した状況をうまく把握できず、ただユーヤの無事を祈ることしかできない自分はあまりにも無力だった。
「ご家族の方ですか?」
救急車の中で救急隊員にそう聞かれ首を横に振った。
あたしはユーヤの何なんだろう。
家族でもなければ恋人でもない。
友達でもない。
じゃあ、あたしは一体何だろう。
「意識レベルが低下しています!」
病院に着いた際、看護師が発したその一言だけが嫌でも脳裏に張り付いて離れてはくれなかった。