24/7~キミを想う~【完結】
尻尾を振って誰にでもついていく犬。


それがユーヤの第一印象で。


ご主人さまを探しているような気がした。


ユーヤは人のぬくもりを知らず知らずのうちに求めていたのかもしれない。


愛情を


ぬくもりを


優しさを。


母親からもらうことのできなかったユーヤは、


きっと誰よりも愛に飢えていたのかもしれない。


ごめんね。


本当にごめんね……。


気付いてあげられなかった。


強さと弱さは紙一重。


ユーヤはギリギリのところにいたのかもしれない。


そんなユーヤを信じられずあたしは家を飛び出した。


あの時、ユーヤはどんな気持ちでいた?


声も出さず涙を流したユーヤ。


今でもその時のことが蘇って胸が苦しくなるよ。
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