24/7~キミを想う~【完結】
「ごめんね、ユーヤ……」
ユーヤの温かい手を握りながらポツリと呟く。
あたしがユーヤを信じていればこんなことにはならなかった?
あの時、家を飛び出さなければ
ユーヤを信じていれば
別れなければ
そうすれば、今でもあたしの隣で笑っていてくれた?
「アリサ先輩」
あたしの名前を呼んで笑い掛けてくれた?
ユーヤ……
お願いだから。
もう一度、笑って?
あたしに謝るチャンスを
もう一度だけください……
「っ……うぅ……」
あたしの目から零れ落ちたたくさんの涙の粒は、ユーヤの手の甲に染みを作っていった。