24/7~キミを想う~【完結】

「ごめんね、ユーヤ……」


ユーヤの温かい手を握りながらポツリと呟く。


あたしがユーヤを信じていればこんなことにはならなかった?


あの時、家を飛び出さなければ


ユーヤを信じていれば


別れなければ



そうすれば、今でもあたしの隣で笑っていてくれた?


「アリサ先輩」


あたしの名前を呼んで笑い掛けてくれた?


ユーヤ……


お願いだから。


もう一度、笑って?



あたしに謝るチャンスを


もう一度だけください……



「っ……うぅ……」


あたしの目から零れ落ちたたくさんの涙の粒は、ユーヤの手の甲に染みを作っていった。
< 416 / 439 >

この作品をシェア

pagetop