24/7~キミを想う~【完結】
「ずっとこうしたかった」
ベッドの上で抱きしめられたこの瞬間を、あたしは永遠に忘れない。
触れたかった。
触れてほしかった。
「アリサがいないとダメなんだよ……」
あたしの肩に頭を乗せるユーヤ。
それはあたしも同じだよ。
あたしもユーヤがいないとダメなんだ。
一瞬の沈黙の後、あたし達はゆっくりと体を離した。
そしてどちらからともなくキスをした。
「アリサ、好きだよ」
頬に手を添えてあたしの目を真っ直ぐ見つめるユーヤ。
その瞬間、あたし達は本物の恋人に慣れた気がした。
あたしを「先輩」と呼ぶユーヤはもういない。
敬語を遣うユーヤもいない。
あたし達は離れていた時間を埋めるように何度もキスをした。