24/7~キミを想う~【完結】
「陽はどうしてほしい……?」
「堕ろす以外に選択肢なんてないだろ?」
『産んでほしい』
そんな僅かな希望さえ陽は呆気なく打ち砕いた。
シーンっと静まり返る室内に重たい空気がたち込める。
「陽……もう別れよう?」
あたしは思わずそう口にしていた。
陽に尽くしてきたけれどもう限界だ。
陽はあたしをモノとしてしか見てくれない。
都合のいい時に抱くことができ、身の回りの世話をしてくれる女。
その程度にしかあたしを見てくれていないことは明白だった。