24/7~キミを想う~【完結】
「今までお前には散々尽くしてやっただろ?それなのに恩を仇で返す気か?」
床に座り込みあたしを仰向けに寝かせると陽はあたしの左手首を掴んだ。
「陽……やめて……痛いよ……」
ギリギリと痛いくらいに握られ、手首が痺れはじめる。
「別れたいって言うなら、今まで俺がお前に使った金を返せ」
「そんな……あたしだって陽にお金貸してる……――」
「そんなの知るか。20万だ。金を払えば潔く別れてやるよ。どうだ?簡単だろ?」
20万なんて大金高校生のあたしに払えるはずがない。
「分かったか……?」
「分かった……」
でも陽から一刻も早く解放されたい一心で、あたしは小さく頷いた。