24/7~キミを想う~【完結】
涙の跡
アパートの外に出るとあたしは鞄の中から一枚の紙を取り出し、電話をかけた。
『……もしもし?もしかして先輩ですか?』
1コール目で耳に届いた少しだけ掠れた声にあたしはすがった。
『ユーヤ、助けて……』
ユーヤに会いたかった。
苦しくて切なくて悲しくて。
そんな想いをユーヤならば黙って受け入れてくれるような気がした。
あんなにウザくて仕方のなかったユーヤがいつの間にかあたしの心のより所になっていた。