24/7~キミを想う~【完結】

「どうでしたか……?」


「……陰性だった」


90%以上の性能を誇るキットに妊娠を示す線は現れなかった。


何も言わずに小さく頷くとユーヤは近くのベンチにあたしを座らせた。



「先輩、一つだけ聞いてもいいですか?」


「……何?」


「その手首どうしたんですか?」


そう指摘されあたしは咄嗟に左手を体の後ろに隠した。
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