電波に乗って
電波に乗って
耳元で携帯が鳴った。
「……ん?」
最初はアラームの設定ミスかと思った。
けど、そのメロディは10秒ほどで鳴り終わり、
アラームではないことが判明。
布団から顔を出し、手探りで携帯を探した。
寝ぼけたままの目を必死にこする。
頭の横に固い感触を見つけ、画面を開いた。
画面右上の時計を見ると、1時25分。
もちろん、夜中の。
「……こんな時間に……誰」
怒りと眠気をこめて、メールを開くボタンを押した。
From カジ
……。
「カジっ!?」
私はカジの名前に反応し、急いで本文を見る。
『まだ起きとる?』
……起きてるわけがない。
内心そう思いながらも、
『なんとか』
私の指は勝手にメールを打っていた。
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