電波に乗って
〜プルルルル〜プルルルル
「──!?」
閉じた携帯から、電話の着信音が聞こえた。
携帯を手に取り、パカリと開く。
0××1234××××
カジ
画面には、カジという二文字と、カジの番号。
「……もしもし」
「なんや。起きとるやん」
カジの声が聞こえる。
私の好きな、カジの声。
「起こされてんよ。誰かさんのせいで」
「その‘誰かさん’から伝言や」
「……なに」
「ほんまに付き合ってもて、ええんか?やって」
……。
「別に。って伝えて」
「ほんまのほんまに?やって」
「うん」
「‘誰かさん’がな」
「ん?」
「マチのこと、好きやねんて」
……は?