新しい関係〜New Color〜《短》
床に打ち付けてしまった膝が痛む。
だけどそこ以外は全く痛みを感じない。
「……いってえー!」
そんな私の代わりに昴の痛そうな声が聞こえた。
「ご、ごめん! 大丈夫!?」
急いで昴から離れようとした私。
だけどそれは背中にしっかりと回された両腕によって止められた。
「お前な……びっくりさせんなよ。怪我ないか?」
私の顔を真剣な瞳で覗き込む昴。
その顔があまりにも近くて、心臓が跳びはねる。
私は声も出せなくなって、首を小さく縦にふった。
高鳴る鼓動。
真剣な昴の瞳。
背中には温かい腕と濡れた髪の感触。
床は出しっぱなしのシャワーのせいでびしょ濡れ。
なんだか……全てがすごくいやらしい雰囲気を醸し出していた。