新しい関係〜New Color〜《短》
強引に奪われた唇。
重なった唇と、絡み合う舌が熱い。
あの男はこんな激しいキスはしなかった。
もっと優しく、私を気遣うようなキス。
ゆっくりと私の身体を溶かすように。
だけど昴のキスはそんな生易しいものじゃない。
激しく私を奪いにくる。
息をすることさえ許してくれない。
私の身体は息が出来ない苦しさと、唇や舌の熱さで限界寸前だ。
でも……なぜかそんなキスがすごく気持ちいい。
もしかして私、マゾなのかも。
空気が回らない脳でそう思ったとき、唇に感じていた熱さが半減した。
思いきり空気を吸い込む。
それと同時に唇や身体の熱さも少しずつ冷めていく。
その感覚が少し惜しく感じた。