新しい関係〜New Color〜《短》
立ち上がったはいいけど、この行動に意味はないわけで。
私はとりあえず後ろを振り返ってみた。
「ど、どうかな?
全身で見ても似合ってる?」
「だから似合ってるって。それにしても、そのワンピやっぱり可愛いよなー」
座ったままワンピースの裾を引っ張る昴。
その様子がまるで小さい子供みたいで私は思わず笑ってしまう。
昴はむっとしたような顔をしたけど次の瞬間には、にやっと笑った。
そして立ち上がり私の前に立つと、耳元に唇を寄せてきた。
「この髪も、このワンピもよく似合ってる。今の眞子、最高に可愛い」
吐息と一緒にそんな甘い言葉が私の耳へと届く。
心臓がまた跳ね上がる。
そして私はやっと、わかった気がした。
なぜこのワンピースを選んだのか。
なぜあんなにイライラしていたのか。