新しい関係〜New Color〜《短》
とりあえず。
慰めてくれてありがとう。
その意味を込めて私は昴にキスをした。
「おい……」
「なに?」
「どうせするなら口にしろよ」
もちろん、頬にだけど。
クスッと笑い、昴を見ると拗ねた顔で私を見ている。
その顔が面白くて私は、声をあげて笑ってしまった。
「はあー…もういいや。俺、寝る。あと二時間したら起こして」
そのまま昴は部屋の隅にあるベッドの中へ潜ってしまう。
私はそんな昴の背中を見ながらソファーに座って、机の上にある漫画を適当に読み始めた。