新しい関係〜New Color〜《短》
「あっ、そうだ」
背を向けていた昴が動くのを感じた。
私も漫画から視線を上げて目だけで何、と問い掛けた。
「俺さ、白い下着より黒い下着のほうが好きなんだ。だから今度は黒い下着でよろしく」
そう一方的に言うと、また背を向ける昴。
数分後には寝息が聞こえてきた。
なんで私が昴の趣味に合わせなきゃなんないのよ。
別に関係ないじゃない。
だけど、そんな言葉よりも。
新しく黒い下着買わなくちゃ。
そう思ってしまった私は、すっかりこの男にはまってしまったのかも知れない。
だって……
私が今、可愛いって言ってほしいのは昴だけなんだから。
〜完〜