わたしはまた恋をする ~年下の彼~
「今日はもう、戻ろう?」
私の言葉に頷いた悠斗君と、手を繋いで戻る。
悠斗君に何があって、何に悩んでいるのか、今はまだ話してくれなくてもいいと思った。
いつか、彼が話したくなった時に、聞いてあげたいと思ったから。
「受験、頑張ってね。お守りあげたんだから」
私の言葉に、彼は少し笑って、
「…またな、亜矢」
そう呟いた。
私達はまだ始まったばかりで、
これから長く続く未来が待っていて、
それが当たり前だと思ってて、疑う事はなかった。