わたしはまた恋をする ~年下の彼~
「や、やめてくれ…!頼む!」
男が情けない声をあげて懇願しても、
俺の怒りは収まらなかった。
収まる訳がなかった。
「悠斗!もういい、止めろ!」
俺の腕を掴んでそう叫んだのは優太だった。
「馬鹿野郎!死んじまうぞ!手加減しろって!」
俺は怒りに震える拳を握りしめて、
冷たく男を見下ろした。
「ねーちゃん…!!」
優太は亜矢に駆け寄る。
「…悠斗!救急車呼べ!」
心臓が止まりそうになる程の衝撃に、
目眩がした。