わたしはまた恋をする ~年下の彼~
茫然と立ち尽くす俺の肩を叩いて、「よく見つけたな、悠斗」と囁いたのは雅也だった。
「警察呼ばれたいの?おにーさん。彼女に何かあったらあんたタダじゃすまねーぞ?」
「な…!?あの女が勝手に頭を打ったんだ!俺の責任じゃ…!」
かなり焦った様子の男に、雅也は冷たい声で言った。
「二度と彼女に手を出さないって誓えるなら警察沙汰にはしない。さっさと行け」
「雅也!コイツを逃がすのかよ!?警察に…!」
俺の言葉を遮って、雅也は耳打ちする。
「亜矢ねーちゃんの事考えろ…噂になったら学校にも行けなくなるぞ…!」