わたしはまた恋をする ~年下の彼~
「亜矢ちゃん、また…遊びに来てね」
優しい声が響く。
私は俯いたまま、小さく「はい…お邪魔しました」と答えた。
歩き出せない私の腕を悠斗君が掴んで、その場から連れ出してくれた。
「母さん、送ってくるから」
雨は激しくなるばかりで、少し歩いて悠斗君は何も言わずに小さなバス停で立ち止まった。
小さなベンチには雨をしのげるだけの屋根があったから、そこに私を座らせる。
「…亜矢、雨が止むまで少しここで待つから」
悠斗君の顔を見る事が出来ない。
私きっと…泣きそうな顔してる。