わたしはまた恋をする ~年下の彼~
悠斗君の腕がそっと伸びてきて、私の髪に触れる。
「…髪、ちゃんと乾かせよ。風邪引くから」
微かに頬に触れる手の平に心臓が大きく動く。
「髪、伸びたな…」
優しく笑う悠斗君に、思わず何もかも忘れて抱きつきたくなる。
「でも…もう切るよ…」
「…なんで?勿体ねぇな…似合ってんのに」
そんな事言わないで…。
悠斗君はゆっくりと腰まである私の髪を梳いて。
「相変わらず、細ぇな…。ちゃんと食ってる?」
「…食べてるよ。悠斗君こそ、前より痩せたんじゃない?背は伸びたのに」
このまま、抱きしめてくれたらいいのに。
そう思うと、心の奥がぎゅっと苦しくなった。