キミのトナリ

恋だと気づくと少しでも相手と一緒にいたくなるんだ



俺は毎日碓氷に話しかけた



ある日の休み時間…


碓氷の友達である内田 実咲(うちだ みさき)と菅野 舞(すがの まい)に呼び出された



誰もいない空き教室


窓の外をみて
"いい天気だなぁ~"と思ってる俺に
この二人の女子はいきなり核心付いてきた



「桜井さぁ~亜莉紗のこと好きなんでしょ」



「えっ!?何でわかっ…」


俺は慌てて口を塞ぐ



「隠すことないじゃん」

「どうせあんたの気持ちなんてバレバレなんだから」

「ま、亜莉紗本人は全く気づいてないけどね~」



そう言って二人は笑う



俺はとっさにこう言った


「俺がアイツを好きだったらなんだってんだょ」


「協力してやるって~」

「えっ!…な!?」

「でもあの子は手強いぞ~」



どうやら俺は強い味方を手に入れたらしい



が、この恋もまた簡単に上手くいくものじゃなかった



浮かれまくりの俺はそんなことにも気づかず張り切っていた


碓氷にあんな過去があるとも知らずに…


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