彼は教育実習生


楽しい時間はあっと言う間に過ぎて行くもの。
先生の実習期間もあと5日で終わりをむかえようとしていた。

この頃になると、私とサキは他の生徒にやっかまれる程、先生と仲良くなっていた。

先生と生徒という立場をわきまえた上での、仲良しだけど。

毎日が楽しい反面、別れのカウントダウンが始まっていてるのも事実。私の心はアンバランスな状態だった。

でも先生には私とのやり取りを最後まで楽しかったモノにして欲しい。

私は毎日頑張って笑っていた。

きっとサキは、私の気持ちなんて、最初からすべてお見通しだったんだね。

明日で先生が最後という日の放課後、先生と私は最後の雑用をしていた。

サキは今日に限って用事があると帰って行った。最後に私に「素直になりな。ガンバレ」て言葉を残して。





< 8 / 19 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop