意地悪王子とお姫様


――――――――――………


「なんで、あんなに格好良いのっ!!?」


雨芽がまた興奮しだす。


「本当、好きだねぇ?」


「……うんっ!!」



入学式から、数日経って。

雨芽は、すっかり黒木咲貴という謎の男に惚れ込んでいた。



「まあ、格好良いとは思うけどねぇ?」


「でしょ!?」


非がない綺麗な顔。

いつでもクールで冷静だ。

頭もいいし、他の女子だって黙ってるはずがないだろうと思っていた。



「雨芽にお似合いだよ」


「…ほ、ほんとっ!?」


雨芽がとっても嬉しそうに笑う。



女の子の私でも、雨芽の笑顔を見るとドキっとしてしまう。

そのくらい雨芽は最高に可愛い。


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