意地悪王子とお姫様
「…もっと、鳴かせてやろうか?」
あたしの首筋に舌を這う。
「……ぁっ…」
なんだか恥ずかしくって、ぎゅっと目を閉じた。
「ちゃんと俺を見ろよ」
咲貴君が意地悪に言う。
「…んぅっ…」
キスをしながら、あたしの太ももをゆっくり撫でる。
……おかしくなっちゃいそうだ。
「雨芽、言ってみ?」
「…んっ…なに…ぁっ…」
まともに喋れないあたしを見て、咲貴君はクスっと笑う。
「俺のこと好き?」
「…ふっ…」
また激しいキスが始まる。
「ねえ、雨芽?」
透明の糸が伝って、咲貴君は首を傾げる。
「……大好きっ」
あたしが笑うと咲貴君は抱きしめてくれた。