意地悪王子とお姫様
▽浮気?
――――――――――…………
「ねぇ、咲貴君ってばぁ…」
「…だから、なにって」
咲貴君がダルそうにあたしの方を向く。
……やっぱり、怒ってる。
啓とは無事に仲直り?できて。
あたしは、懲りずに咲貴君と授業をサボっていた。
なのに、咲貴君は機嫌が悪いらしく。
ずっと寝てばっかりだ。
やっぱりさっきのこと?
「…浮気してないよ」
あたしがポツリと呟く。
「……ふーん」
咲貴君が起き上がってあたしを見下げる。
「本当にしてないもん」
「じゃあ、何したの?」
咲貴君があたしの頬に触れた。
「……なにって」
つい息詰まってしまう。
「こんなこと?」
「…へ?……んんっ!」
唇を押しつけられた。