意地悪王子とお姫様
「…ねぇ、答えてよ」
「…ちがっ…んっ…」
答えたいのに答える時間さえくれない。
そのまま、押し倒されてしまった。
「こういうことするの好きだもんな?」
そう言って、あたしの首筋に舌を這わせる。
「…ゃっ…、好きじゃ…ないっ…」
「いつも喜んでるくせに」
咲貴君はスカートを捲りあげてきた。
そっと、あたしの太ももに触れる。
「……んっ…やぁ…」
「あいつにもそんな顔したわけ?」
今の咲貴君は、すっごく意地悪だ。
あたしは声をこらえて、必死に首を振った。
「ちゃんと答えろよ…」
そっと口づけをして、あたしを見つめる。
「してないもんっ…。確かに…昨日キスされたけど…」
咲貴君の顔色を伺いながら、恐る恐る小さな声で言った。