意地悪王子とお姫様
次の日。
『…やめよっか』
『これからは、ウザ絡みさせないから』
この意味が全て分かった。
「……な、なんか…みんなから睨まれてる気がするなっ…」
あたしが苦笑いで言う。
「雨芽が可愛いからだろ」
いやいや…、明らかに違うってば!!
あたしが朝、家を出たら咲貴君はどうしてか迎えに来ていて。
一緒に登校してきたのだ。
もちろん、咲貴君は遊び人で有名だったわけだし…。
1人の女の子と登校とか……
「なに、咲貴どうしたの!?」
「誰、その子~!」
ほら、こうなっちゃうわけだよ…。
先輩やら、バリバリのギャルやら…綺麗な子やら可愛い子やら…。
みーんなから、きっつーい目つきで睨まれるあたし。