意地悪王子とお姫様
「俺、守るとか言っといて何もできてないし…。前は遊んでばっかだったけど」
雨芽を抱きしめる。
信じてほしいんだ。
「雨芽だけは、離したくない。離す気なんてない。泣かせてばっかだけどさ。
この気持ちだけは、本当だから」
偽りなんてない。
遊ばれてるとか捨てられるとか、勝手に思っておけばいい。
雨芽だけには、違うって本当に愛してるって…伝わればいいから。
「……咲貴君…?」
雨芽が俺を見上げる。
「…ん?」
俺が笑うと雨芽も笑う。
「大好きだよっ!」
そう言って、キスされた。
なんで、コイツはこんなに可愛いの?
すぐに押し倒した、俺。
「俺も好きだよ、雨芽」
「……んんっ…」
それから、あまーい時間を過ごした。