意地悪王子とお姫様
「ダメダメ!」
ひかるが大袈裟に否定をする。
「なんでー!あたし、友達が…」
「雨芽の友達は、私だけで十分でしょ!?
それより、イケメン来ないかな~♪」
「無理無理」
咲貴君がそう言うとひかるが睨む。
「ま、イケメンが来ても雨芽にとられちゃうだろうけど!」
「いやいや……」
「とられる前に渡さないから」
そんな変なやりとりをしている内に先生が入ってきた。
「早く席着くぞ!」
啓は、なぜかウキウキで席に着く。
「…めんどくせー…」
咲貴君は、あたしの頭を撫でて席に戻って行った。
「なんか、楽しみかもっ」
あたしもワクワクしてきた。