意地悪王子とお姫様
謝れば許してくれる。
心のどこかでそう思ってたのかもしれない。
このまま、終わっちゃうのかな…?
――――――――――………
「あんたって、どこまで馬鹿なの?」
「……わかってるょ……」
「ほら、すぐ泣かないっ!」
「…だってーっ…」
教室に戻って、ひかるに助けを求めた。
けど、さっきから馬鹿馬鹿言われるだけ。
「大丈夫、雨芽?」
要君があたしの顔を覗き込む。
「……ぅんっ…」
つい昔のことを思い出してしまう。
「雨芽、可哀想…」
要君がしょんぼりした顔をする。
「あんたも厄介なのよ!雨芽の恋を邪魔しないでくれない?元カレ君」
ひかるが要君を指差して言った。