意地悪王子とお姫様
▽過去
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今でも、はっきり覚えてる。
あたしが要君と付き合った頃のこと。
中学1年生。
「俺、杉山要だよ!」
一番最初に隣の席になった、相手。
人懐っこそうな笑顔に惹かれた。
要君は、他の男子と違って親しみやすくてすぐ仲良くなった。
いつもみんなに囲まれていて、人気者の要君。
人見知りのあたしには、それがとっても羨ましかった。
「雨芽も一緒に喋ろうよ!」
1人になると要君は、いつもあたしを誘ってくれる。
そのおかげで、クラスの輪にも入ることができた。
要君は、クラスにとってもあたしにとっても太陽みたいな存在。
いつも笑顔が絶えなくて輝いていた。
そんな要君にあたしは、どんどん惹かれていたんだ。