意地悪王子とお姫様
「…送ってないよっ!!
啓が勝手に送ったんだよっ!!」
んもー、ムカつく……。
けど、咲貴君の前だから必死に怒りを抑える。
「啓も、つまんねーこといつまでもすんなよ。な??」
そう言って、咲貴君は携帯をパタンと閉じた。
あたしは頷きまくる。
本当そうだよっ!!
「なんだよ、咲貴。こんな奴、相手にしても良いことないぞっ!!」
啓が負けじと言う。
「…こんな奴って、なによっ!!」
君に一番言われたくありませんよ~。
咲貴君は、立ち上がって何故かあたしの方に向かってきた。
ん…?