意地悪王子とお姫様
「…なに言ったんだよ?」
啓が興味津々に聞く。
「あ、あれから、私みんなに聞いたんだった。黒木がどんな奴かねっ。」
そう言うとポケットから四つ折りの紙を取り出した。
まさか、それにまとめてるんじゃ…。
「色んな人から、聞いたんだけどさ。」
案の定、そうだったらしい。
紙を広げて、あたしの机に置いた。
「私の周りの友達は、大半黒木に遊ばれた馬鹿な奴ばっかだった。
しかも、その内半分はヤった奴ら。
で、一ヶ月もしない内に黒木から捨てられる粕。」
さらさらっと、紙を見ながら話すひかる。
自分の友達、凄いけなしてるよ。
咲貴君のことよりも、ひかるの言動に驚いた、あたし。
たらしが相当許せない主義らしい。