意地悪王子とお姫様
「……咲貴ねぇ…。」
啓が首を傾げる。
「啓、仲良しなんじゃないの?」
なんかフォローしてあげてよっ…。
「仲良しだけどさぁ~。この事実は、否定のしようがないからな~。」
うーん、そう言って悩む啓。
「とにかくっ!あいつは、顔だけの男なわけ!
ただの遊び人だから、相手にしちゃだめ。」
ひかるがあたしを見て言った。
「うーん。」
納得がいかないあたしにひかるがキレた。
「私は、雨芽のこと思って言ってんだからね?傷ついてからじゃ遅いんだってば。
自分のことなんだよ?わかってんの!?」
えぇー…。
そ、そんなキレちゃうの?
ひかるの迫力に圧倒されて、ますます何も言えないあたし。