アイ色のペンキ

遅い!!

携帯の画面と

駅の改札の向こうを交互にみる彼女

待ち合わせの時間はもう過去になっていく

もしかしたら忘れられてる?

もしかしたら事故に?

イロイロなことを考えるたび

不安の色が顔に濃くなる

もう我慢ならず

携帯を耳にあてる

彼の第一声を聞き

彼女は前を見る

『遅い!!』
< 3 / 4 >

この作品をシェア

pagetop