柘榴
そしてたどり着いたのは、駅前の通りから少し離れた小さな公園。

街灯に照らされ、公園の中のテーブルセットが明るく浮かび上がる。

そこには…肉料理が並んでいた。

思わず足が止まる。

「アタシ、焼肉食べたばかりなんだけど」

「まあそう言わず。今日のはベジタリアンの肉ですから、美味しいですよ」

強引にアタシを料理の前に連れて行く。

そして料理を間近で見て、アタシは思わず吐き気がした。

―生々しい血肉の匂い。

まだ間もないのだろう。

< 14 / 78 >

この作品をシェア

pagetop