柘榴
マカに高校卒業祝いに貰った。

アタシはそのナイフで、自分の腕を切り付ける。

そしてあふれ出した血を飲み、理性を保つ。

もし見つかっても、うっかり傷付いてしまったと言えば良いだけ。

そして舐めていたら…気付けなかった。

キシが見ていたことに…。

とっさに言い訳をすることも出来ず、キシは笑顔で何も言わずに受け入れた。

アタシが人の血肉を摂取する体であることを―。

アタシもうろたえてでも、弁解すべきだったのに…。

その後、キシは恐るべき情報網を使って、血族のことを調べ上げた。

…その時点で、マカに言うべきだった。
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