柘榴
差し出されたコップを二つ、ソウマは笑顔で受け取った。

しかしマカは大皿を更に差し出す。

「あと茶菓子も追加で」

「はいはい」

皿の上に山盛りになっていたチョコレートとクッキー、スコーンはすでに影も形も無い。

「それで?」

「何よ?」

「こ・こ・ろ・あ・た・り・だ」

…区切りやがった。

「まあ無くはないけど…。もし当たっていたら、アタシにこの件、任せてくれる?」

「お前にか? …フム」

偉そうな態度を取る年下の女の子。

でも実際、ウチの血族の次期当主。

権力は彼女の方が上だ。


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