柘榴
「ええ…。まるでアタシを待ち伏せしているような事件だったから、つい…」

「そうですね。でもボクだったら昨夜みたいに、あなたに直に伝えてますよ」

確かに! ちょっと早計だったな。

「…食べる者のいない肉料理、ですか。悲しいものを感じずにはいられませんね」

「さっ昨夜の料理だったら、ちゃんと食べたじゃない」

「冷めたものを、ね」

…相変わらず、ねちっこい。

料理は結局、そのままウチに持ち込んだ。

そして会話後、お腹が空いたので頂いた。

とても美味しかった。

…けど、さすがに冷めてはいた。
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