柘榴
カミナ先生は持っていたファイルから、一枚の紙を取り出した。

「はい、どうぞ。あたしの友人がやっている料理教室なの。場所はここから駅3つ先、駅ビル2階で毎週金曜日の午後にやっているわ。家庭的な料理が多いけど、勉強になるわよ」

「あっありがとう、ございます」

アタシは震える手で受け取った。

「それじゃ、頑張ってね!」

カミナ先生は笑顔で自分の席へ行った。

なのでアタシはキシを睨み付ける。

「…キぃ~シぃ~」

「言いたいことは分かりますけど、今は堪えてください。犯人はアナタの正体を知っているかもしれないんですよ?」

小声で囁かれ、アタシは口を閉じた。

「とりあえず、次、行きましょう」

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