柘榴
「何だ? レシピでも欲しくなったか?」

「ええ、ヒミカの為に、いろいろ研究中でして」

またか!

「おおっ、ついに付き合いはじめたか!」

ついに!?

「はい。ヤスヒロ先生のおかげでもあります」

「俺の料理が役に立って良かった! 仲良くしろよ」

先生はそう言って、アタシとキシの頭を力強く撫でた。

「もちろんですよ」

「そっかそっか。それじゃあレシピだが、後でまとめて渡す。今はちょっと手が離せないからな」

「次の授業までで構いません。それじゃあ、よろしくお願いします」

キシと二人で頭を下げて、階段の所へ行った。

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