柘榴
「そうですか…」

「うん。話は僕の方で先輩達に伝えておくから、いつでも行くと良いよ」

「はっはい」

…やっぱり穏やかな人だなぁ。

終始ニコニコ。

でも、この温室の匂いは…。

「さっ、ヒミカ。用事は済みましたよ。行きましょう」

キシがまたアタシの肩を抱いて歩き出す。

「あっ、サガミ先生! ありがとうございました!」

「はい」

キシに強引に温室から引っ張り出された。

嫉妬深いヤツだな、本当に。

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