柘榴
そう言って肩を竦めて見せる。

…もしかしなくても、連続猟奇殺人事件の犯人は…。

「サガミ先生、あなた…だったんですか?」

「うん。僕だよ」

またあっさりと返した。

「どうして…!」

「それはボクから説明しましょうか?」

キシがハシゴを上って来た。

「キシ!」

「お待たせしました、ヒミカ。ようやく証拠を押さえられましてね」

キシは向かいのビルを見た。

「ヒミカ、アナタは少し、注意力が不足気味だったようですね」

「それは…!」

否定のしようが無い。無かった。

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